C言語で偏角 (arg) を計算するには,math.h の atan2 関数,atan2f 関数,atan2l 関数のいずれかを使用します.
#include <math.h>
atan2
double atan2(double y, double x);
atan2f (C99)
float atan2f(float y, float x);
atan2l (C99)
long double atan2l(long double y, long double x);
atan2 関数,atan2f 関数,atan2l 関数はいずれも以下の式を計算する関数です.
atan2 関数,atan2f 関数,atan2l 関数は,弧度法で角度を返します.
角度を弧度法から度数法に変換するには,角度を弧度法から度数法に変換する をご覧下さい.
これらの関数は -pi から pi の範囲で値を返します.第1象限以外にある点の偏角θを求める場合は,点がどの象限にあるかをチェックして場合わけをする必要があります.
以下に atan2 関数を使用して偏角を求めるサンプルプログラムを示します.
/* header files */
#include <stdio.h>
#include <stdlib.h>
#include <math.h>
/* functions */
double to_deg(double);
/* main */
int main(void) {
double x, y;
double angle, deg;
/* 点P(x,y) */
x = sqrt(3.0);
y = 1.0;
/* 線分OPとx軸のなす角(偏角)を求める */
angle = atan2(y, x);
/* 度数法に変換する */
deg = to_deg(angle);
printf("偏角: %.1f度\n", deg);
return EXIT_SUCCESS;
}
/**
* 弧度法表記を度数法表記に変換する
* @param[in] r 角度[rad]
* @return 角度[deg]
*/
double to_deg(double r) {
return r * 180.0 / (atan(1.0) * 4.0);
}
サンプルプログラムの実行結果は以下のようになります.
偏角: 30.0度
たくさんあるC言語関連の書籍の中でも特に役に立った本です.よかったら参考にしてみてください.
C言語の実践的参考書.少々値段は張りますが初心者を脱しようとしている人は絶対に読むべきです.
文法だけでなく,コーディングスタイルやデバッグなど文字通り「実践的」なことが書かれているので非常にためになります.
オライリーの本は,読みにくい本が多いのですが本書はとても読みやすくオススメです.
ポインタの解説書としては最高の書籍です.
この1冊でポインタを完全に理解することができます.全くの初学者が読むには敷居が高いですが,入門書を読み終えた後に読むと非常に有益です.