wcstol

基数を指定してワイド文字列 (wide string) を long 型に変換します.

#include <wchar.h>
long wcstol (
    const wchar_t * restrict nptr,
    wchar_t ** restrict endptr
    int base
);

wcstol 関数は nptr が指すワイド文字列のはじめの数字の部分を,base で指定された基数で long 型の表現に変換します.nptr が指すワイド文字列中に変換不可能な文字があった場合には,そのワイド文字列へのポインタを endptr に格納します.

機能がよく似た関数に wcstoll 関数,wcstoul 関数,wcstoull 関数があります.

引数

  • nptr: 変換するワイド文字列 (認識可能な形式は以下の通りです ※1)
    • 16 進数以外に変換する場合: [符号(+ or -)] 空でない数字の列
    • 12 進数に変換する場合: [符号 (+ or -)] [0x or 0X] 空でない 16 進数の列
  • endptr: 変換出来ないワイド文字列を格納 ※2
  • base: 基数 ※3

※1 [ ] で囲まれたところは省略可能です.

※2 空ポインタ (NULL) を指定した場合は格納されません.

※3 基数に指定できる値と処理は以下の通りです.

  • 0 を指定した場合: 数字の列の先頭を見て基数を自動的に決めます
    • 数字の列の先頭が 0 のとき: 8 進数
    • 数字の列の先頭が 0x (0X) のとき: 16 進数
    • 上記以外のとき: 10 進数
  • 2 〜 36を指定した場合: 指定した基数になります

戻り値

  • 変換が可能な場合: 変換した値
  • 変換が不可能な場合: 0
  • 正しい値が表現可能な値の範囲外: LONG_MIN or LONG_MAX (errno に ERANGE の値を格納)

Cプログラマの必読書

たくさんあるC言語関連の書籍の中でも特に役に立った本です.よかったら参考にしてみてください.

C実践プログラミング 第3版

C言語の実践的参考書.少々値段は張りますが初心者を脱しようとしている人は絶対に読むべきです.
文法だけでなく,コーディングスタイルやデバッグなど文字通り「実践的」なことが書かれているので非常にためになります. オライリーの本は,読みにくい本が多いのですが本書はとても読みやすくオススメです.


C言語ポインタ完全制覇 (標準プログラマーズライブラリ)

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