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C言語用語集 - 空ポインタ(null pointer)

空ポインタ (null pointer) とはどのようなオブジェクト,または関数へのポインタと比較しても等しくないことが保障されているポインタのことです.

空ポインタ定数 (null pointer constant) をポインタに代入することで,そのポインタを空ポインタにすることができます.(空ポインタ定数 とは,値 0 か,値 0 をvoid *型にキャストした式のことです.)

さまざまなヘッダファイルで空ポインタ定数を表す NULL というマクロが定義されています.以下に NULL を定義しているヘッダファイルを示します.

空ポインタの作成

以下では実際に 3 種類の空ポインタ定数をポインタに代入することで,空ポインタを作成しています.

/* header files */
#include <stdio.h>
#include <stdlib.h>

/* main */
int main(void) {
    int val1 = 10, val2 = 20, val3 = 30;
    int *p1 = &val1, *p2 = &val2, *p3 = &val3;

    puts("p1, p2, p3がそれぞれ指し示すアドレス.");
    printf("*p1 = %p\n", p1);
    printf("*p2 = %p\n", p2);
    printf("*p3 = %p\n", p3);

    /* null pointer constant */
    p1 = 0;
    p2 = (void *)0;
    p3 = NULL;

    puts("代入後にp1, p2, p3がそれぞれ指し示すアドレス.");
    printf("*p1 = %p\n", p1);
    printf("*p2 = %p\n", p2);
    printf("*p3 = %p\n", p3);

    return EXIT_SUCCESS;
}

実行結果

実行結果は以下のようになります.

p1, p2, p3がそれぞれ指し示すアドレス.
*p1 = 0022FF74
*p2 = 0022FF70
*p3 = 0022FF6C
代入後にp1, p2, p3がそれぞれ指し示すアドレス.
*p1 = 00000000
*p2 = 00000000
*p3 = 00000000

Cプログラマの必読書

たくさんあるC言語関連の書籍の中でも特に役に立った本です.よかったら参考にしてみてください.

C言語ポインタ完全制覇 (標準プログラマーズライブラリ)

ポインタの解説書としては最高の書籍です.
この1冊でポインタを完全に理解することができます.全くの初学者が読むには敷居が高いですが,入門書を読み終えた後に読むと非常に有益です.


C実践プログラミング 第3版

C言語の実践的参考書.少々値段は張りますが初心者を脱しようとしている人は絶対に読むべきです.
文法だけでなく,コーディングスタイルやデバッグなど文字通り「実践的」なことが書かれているので非常にためになります. オライリーの本は,読みにくい本が多いのですが本書はとても読みやすくオススメです.