setbuf

入出力用のバッファ (buffer) を設定します.

#include <stdio.h>
void setbuf(
    FILE * restrict stream,
    char * restrict buf
);

setbuf 関数は入出力用のバッファを設定します.バッファのサイズは BUFSIZ になります.

setbuf は値を返さない点を除けば mode の値を _IOFBF,size の値を BUFSIZ とした setvbuf と同じです.

引数

※ buf を指定した場合は buf がバッファ領域になります(サイズは BUFSIZ). buf に空ポインタ (NULL)を指定した場合は setbuf は入出力をバッファリングしません.

C言語サンプルプログラム

setbuf 関数を使用して標準出力 (standard output) をバッファリングするサンプルプログラムを以下に示します.

/* header files */
#include <stdio.h>
#include <stdlib.h>

/* functions */
void MySleep(int n);

/* main */
int main(void) {
    char buf[BUFSIZ];

    /* 標準出力を完全バッファリングする */
    setbuf(stdout, buf);

    /* Snoopyの出力 */
    printf("Snoopy\n"); /* <-- "Snoopy\n"がバッファリングされる */

    /* 時間稼ぎ */
    MySleep(100000);

    /* バッファのフラッシュ */
    fflush(stdout); /* <-- この時点で"Snoopy\n"が出力される" */


    /* 標準出力をバッファリングしない */
    setbuf(stdout, NULL);

    /* Snoopyの出力 */
    printf("Snoopy\n"); /* <-- "Snoopy\n"が直接出力される */

    /* 時間稼ぎ */
    MySleep(100000);

    return EXIT_SUCCESS;
}

/* 時間かせぎ */
void MySleep(int n) {
    int i;
    for ( i = 0; i < n * 5000; i++ ); 
}

実行例

サンプルプログラムの実行結果は以下のようになります.

Snoopy
Snoopy

サンプルプログラムの解説

12 行目から 22 行目では完全バッファリング (fully buffered) を行い "Snoopy\n" を出力しています.それに対して 25 行目から 32 行目ではバッファリングを行わず (unbuffered) に "Snoopy\n" を出力しています.そのため,即座に "Snoopy\n" が出力されます.

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