このページでは自宅サーバーでのRAID1RAID1+0RAID5など種類の選択のポイントについて初心者/ビギナー向けに解説します。
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RAID1:ハードディスクの障害に備える構成

常に一つのデータを二つの ハードディスク に対して完全に同時書き込みを行い、片方のハードディスクが破損しても動作を維持できるようにする RAID RAID1 と呼ばれる構成です。 ミラーリングモード とも呼ばれます。

一般的に利用できるRAID構成の中では最も構成がシンプルで安全性が高く、 サーバー を運用する場合には第一に検討すべき構成といえます。

RAID1を用いない場合と比べると、複数のハードディスクを常にコントロールするために若干の性能低下は見られますが、最近の ホスト機 の性能であればそれが大きな問題になることはないでしょう。

欠点は、実際に利用できるハードディスクの容量が、搭載している容量の半分になっていまうことです。

一般には、システムの基幹になる部分や大切なデータを保管しておく部分に利用すべき構成といえるでしょう。

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RAID0:高速にデータの読み書きを行う構成

書き込みのときには、常に一つのデータを 半分に分け て二つの ハードディスク に半分ずつ同時に書き込みを行い、読み出しのときは二つのハードディスクから同時に半分ずつのデータを読み出し、結合して処理する RAID 形式が RAID0 です。 ストライピングモード と呼ばれる方法です。

例えば単純計算で、読み書き速度が 50 MB /秒 のハードディスク二台でRAID0を構成すると、理論的にはその二倍の 100MB/秒 、実際にはRAID制御のための動作ロスがありすので、実質上は 70〜80MB/秒 の読み書き速度でハードディスクを運用することができるようになります。

利用できるハードディスクの容量は、搭載しているハードディスクの容量とほぼ同じになりますから、RAID1のような利用効率の悪さはありません。

欠点はいうまでもなく、 「どちらか一方のハードディスクが破損したら、ハードディスク上の全てのデータを失う」 という点にあります。

LinuxのRAIDの解説書
オススメです

このRAID0構成が必要になるのは、大量のデータの高速な読み書きが必要な映像処理作業などに限られると思ってかまいません。

少なくとも、データの保全性が重視される サーバー 用途では利用すべきではない構成といえます。

実際、サーバーは基本的にネットワーク接続された他の ホスト機 とのデータのやり取りが主な仕事です。

現在利用可能で最も高速な NIC の規格である 1000Base-T でも、事実上の転送速度は40MB/秒程度ですので、ホスト機内部のハードディスクの読み書き速度だけがそれ以上に高速になっても大きな意味を持たないことはお解かりと思います。

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RAID1+0:耐障害性とスピードを両立する構成

二つの RAID を、RAID1+RAID0で構成する方法です。

つまり、ミラーリングモードで構成したRAIDを二つ使ってストライピングモードを構成し、耐障害性とスピードを両立させる手段です。

この方法は利点だけを取り上げると理想的にな構成のように思われがちですが、その分欠点も多いのであまりオススメしません。

最大の欠点は、同じ容量のハードディスクが最低四台必要となることで、導入費用、ランニングコスト、メンテナンスの面でマイナスになります。

もちろん搭載しているハードディスク容量に対して、実際に利用できるハードディスクはRAID1と同様に半分になりますから、コストパフォーマンス的にもあまりよくありません。

また、肝心の WBEL CentOS がこのRAID1+0を ソフトウェア RAIDでサポートしていませんので、 ハードウェア RAIDで構成するのが前提になっていまいます。

もともと LinuxOS に対応したRAIDカードが少ないうえに、そのカードがRAID1+0に対応していなければなりませんので、そもそもそういう デバイス を見つけること自体が困難かもしれません。

従って、自宅での サーバー の運用という面からいえば、まず必要のない構成と考えて良いでしょう。

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RAID5:サーバーとしてバランスのとれた構成

RAID 構成をRAID1と同様に、一つのデータを複数の ハードディスク に書き込みますが、元データの訂正や復元を行う パリティ と呼ばれるデータを同時に作成し、元データを書き込むハードディスクとは別のハードディスクに順繰りに書き込んでおくことで、一台のハードディスクに障害が起こっても残りのハードディスクだけで稼動を続けられるRAID構成が RAID5 です。 パリティ分散ストライピングモード と呼ばれます。

RAID5はパリティの計算という複雑な処理が必要ですので、元々は専用の高価なRAIDカードが必要な構成でしたが、最近は ホスト機 自身の性能が非常に良くなったため、 ソフトウェア RAIDでも問題なく利用できるようになっています。

もちろん、 WBEL CentOS でも利用できます。

RAID5は、少なくとも元データを二つとパリティ一つを、それぞれ異なるハードディスクに書き込む必要がありますから、最低三台のハードディスクを必要とします。

しかし、利用できるハードディスクの容量は、RAID5を構成するハードディスクの台数から一台を引いた分量になりますから、例えば160 GB のハードディスク三台で構成されていれば320GBを利用できることになります。

つまりハードディスクの利用効率という面からいえば、RAID1やRAID1+0よりも優れていることになります。

もちろん、単純に同じデータを二台のハードディスクに書き込むRAID1に比べると、動作負荷が大きい分だけ書き込み性能的には不利になります。

ただ、読み出しについては複数のハードディスクから同時に行いますから、RAID0並みとまでは行きませんが単独のハードディスクからの読み出しよりも概して高速です。

以上のような理由から、経済性と耐障害性を考慮すれば、RAID5は現在サーバーで利用するのにもっともふさわしいRAID構成といえるかもしれません。

ただし、ソフトウェアのRAID5は、 ハードウェア でRAID5を構築する場合と違って、 OS が起動した後に認識されるものであるため、 起動パーティションとして使用できない という点に注意してください。

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RAID6:自宅サーバーにはちょっと贅沢?

RAID のいくつかの種類の中で、比較的最近普及が始まった形式が RAID6 です。

RAID6はRAID5と同様に、一つのデータを複数の ハードディスク に書き込むときに、元データの訂正や復元を行う パリティ と呼ばれるデータを同時に作成し、元データを書き込むハードディスクとは別のハードディスクに順繰りに書き込んできますが、この役目を二台のハードディスクに割り当て、任意の二台のハードディスクの故障にまで許容できるように設計された方式です。

二台目のハードディスクの故障にまで対応できるわけですから信頼性はRAID5をはるかに上回りますが、利用できるハードディスクの容量はRAID6を構成するハードディスクの台数から二台を引いた分量になり、例えば160 GB のハードディスク四台で構成されていても320GBしか利用できないことになります。

つまりRAID6は、ハードディスクの利用効率という面からいえば、RAID5に劣ることになります。またRAID6を構成するには、最低四台のハードディスクを必要とします。

ハードウェア RAID6をサポートしたRAIDカードは、まだ個人使用できるような価格では出回っていないのが実情ですが、 WBEL4 CentOS4 、CentOS5ではソフトウェアによるRAID6を標準でサポートしていますから、利用しようと思えばできないことはありません。

ただ、企業の基幹 サーバー のような用途ならまだしも、個人が自宅で使用するようなサーバーには明らかに「用心のやり過ぎ」のRAIDシステムといえるでしょう。

もちろん、電気代やハードディスクの購入代金よりもデータの維持のほうがはるかに重要であって、大量のハードディスクの奏でる騒音と月々の電気代が気にならない方は試してみるのも悪くないかもしれません。

ただし、ソフトウェアのRAID6はソフトウェアRAID5と同様に、 OS が起動した後に認識されるものであるため、 起動パーティションとして使用できない という点に注意してください。

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サーバーの理想的なRAID構成

サーバー RAID を構築する場合には、将来的な目的まで考えて予めきちんと計画を立てておくことが大切です。

特に WBEL CentOS ソフトウェア RAIDは、 OS インストール 時は比較的設定が容易ですが、後から設定するのはやや難易度が高い作業になりますので ソフトウェアRAIDについて 、できれば最初からRAIDを構築してしまったほうが何かと簡単です。

公開サーバーの運用が中心の場合

大容量の ハードディスク スペースよりも、管理の容易さを重視したほうが良いので、同じ容量のハードディスクを二台使ってRAID1を構成するのが望ましいでしょう。

またRAID1は構成がわかりやすいので、初めてRAIDを利用する場合にもオススメです。

お勧めRAID構成の例1
お勧めRAID構成の例1

つまり、同じ総容量のハードディスクを同じ順序、同じ容量の パーティション に分け、それぞれのハードディスクの対応するパーティションを一組としてRAID1を構成してゆく方法です。

これは ソフトウェア RAIDを構築する場合の最も単純な方法です。

また、RAID1の場合はRAIDを構成するハードディスクの両方を起動ディスクとすることができます。

従って、片方のハードディスクが破損した状態で再起動操作を行っても、残ったほうのハードディスクから起動できますので、無人運転が大部分の サーバー 用途では都合の良い構成といえるでしょう。

ファイルサーバー運用が中心の場合

LAN 内の大容量の ファイルサーバー として サーバー機 を設置する場合は、搭載容量合計の半分しか利用できないRAID1中心の構成では「もったいない」ので、あえて ハードディスク を三台使い、搭載容量合計の2/3近くを利用できるRAID5を中心に構成することをお勧めします。

この図では md1 の容量がかなり大きく見えるかもしれませんが、 /bootパーティションについて(WBEL3) /bootパーティションについて(CentOS3) /bootパーティションについて(WBEL4) /bootパーティションについて(CentOS4) /bootパーティションについて(CentOS5) の説明にもあるとおり、 "/boot" パーティションは 100MB しか必要ありません。
今時のハードディスクの容量からすると微々たるものですね。
また注意力のある人は右の図を見て、 「どうしてhdcがなくていきなりhddなんだ?」 と思われるかもしれません。
これは、普通hdcの位置には CDドライブ が付けてあるからそうしているだけで、それ以上の意味はありません。
お勧めRAID構成の例2
お勧めRAID構成の例2

例えば全てをRAID1構成にすると、240GB×2台=480GBの場合でも実際には240GBしか使うことはできません。しかしRAID5で構成すると120GB×3台=360GBの場合でも、実際には240GB使用できることになります。

ただし注意しなければならないのは、 WBEL CentOS の起動のための パーティション である "/boot" だけは、RAID5では構成できないということです。

従ってこの部分だけは図の "md1" のようにRAID1で構成する必要があります。

LinuxOS のソフトウェアRAIDは、予め予備のパーティションを準備しておけば、稼動しているハードディスクが故障した場合に自動的に置き換わって再構築する仕組みを持っていますから、図の "hdd1" はその予備パーティションとして確保しておくと無駄になりません。

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やらないほうが良いRAID構成について

ハードディスク はある日突然完全に壊れてしまうこともありますし、ある パーティション で読み書き異常が起こり始め、徐々に全体がおかしくなってしまうこともあります。

もちろん、一度でも ハードウェア 的なものが原因と思われる読み書きエラーが発生したハードディスクは サーバー 用途には使うべきではありません。

また、一度異常が発生したハードディスクは、初期化してきちんと使えるようになったとしても、かならず近い将来にまた同じような異常を起こす可能性が高いといえます。

従って RAID を構成しているハードディスクの、どこか一ヶ所のパーティションにでも異常が出た場合、そのハードディスクはまるごと交換してしまうのが サーバー機 運用の定石といえます。

さて、RAIDは「ハードディスクが壊れても継続して ホスト機 の運用を可能にする」システムですが、実際にハードディスクが壊れてしまった場合には新しいハードディスクを調達してRAIDを再構築しなければなりません。

そのときに問題になるのが、壊れる前のハードディスク構成です。

先に挙げた二つの例では、同じ容量のハードディスクを同じ序列で並べた構成になっていますから、再構築で頭を悩ます必要はないはずです。ところが、

誰が好き好んでこんなややこしい構成にするか!。と思われるかもしれません。
しかし、例えば3年稼動した後にハードディスクが壊れたような場合、普通は3年前と同じ容量のハードディスクは売っていませんから、もっと大きな容量のハードディスクを使うことになります。しかし余った部分がもったいないので別のハードディスクを組み合わせて新しくRAIDを構築して...。
なんてことをやっているうちに、複雑怪奇な構成になってしまうことが多々あるようです。
望ましくないRAID構成の例
望ましくないRAID構成の例

のような複雑なRAID構成になってしまうと、例えば hdb が壊れ、新しいハードディスクに交換するときには、

hdb1はhda1とRAID1でmd1に

hdb2はhda2とhde1とRAID5でmd2に

hdb3はhdd1とhde2とRAID5でmd3に

という具合に、ただでさえ難しいRAIDの再構築がますます難しくなってしまいかねません。

RAIDの再構築は、追加するハードディスクと追加されるハードディスクの指定を間違えると大変なことになりますから、こういう事態に陥らないように場渡り的なハードディスクの増設は避け、計画的に構築するように心がけましょう。

なお、 "mdadm" を使ったRAIDデバイスの追加や修復、解除の方法についてはこちら OSにRAIDデバイスを追加する のセクションでも詳しく説明していますので、興味のある方は合わせてご覧ください。

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