このページでは自宅サーバーの構築に必要な知識であるドメイン名の種類と取得方法、FQDNやホスト名の構造について初心者向けに解説します。
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通信とネットワークの基礎知識

通信とネットワーク

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TCPとUDP

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IPアドレスとは〜その1

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回線の種類について

ISPの選択

ネットワークの構築

ルーターの設定〜その1

ルーターの設定〜その2

ドメイン名について

名前解決とネームサーバー

ダイナミックDNS


IPアドレスでは解り難い

MACアドレス や IPアドレス は、 ホスト や通信機器の ユニーク な識別情報です。

しかしそれらの識別情報はどちらも「人間にとって意味のない記号や数字」であり、卑近な例でいえば郵便番号や地番、番地などのように、「感覚的に所在地を示すことができないもの。」です。平たく言えばただの記号の羅列にすぎません。

そういった「人間にとって意味のない記号や数字」は人間にとって覚えにくく、間違えやすいため、これらを一般ユーザーが利用する所在地情報として使用するのは不適切です。

例えば、「我が社の概要はホームページで公開されています。アクセスは

http://211.183.111.34/

です。」

では、なんとも味気ないものですし、これを覚えてくれ、とお願いするほうが無理な話です。アクセスに必要なキーワードは、会社の名前とか、代表的な商品名とか、そういうから連想されるものであるべきです。そして、インターネットには実際にそういう仕組みが用意されています。

その基本になるのが、 ドメイン名 です。

ドメイン名は、そのドメイン名を所有する人や団体の地域、団体の種別、任意の呼称から成り立っています。そして、このドメイン名を利用して、インターネット上でアクセスできる FQDN を決め、

「FQDNであるwww.obenri.comはIPアドレス211.183.111.34を指し示す。」

というルールを作ってやれば、

「我が社の概要はホームページで公開されています。アクセスは

http://www.obenri.com/

までお願いします。」

と表現できるようになるわけです。

これは携帯電話の電話帳機能によく似ています。つまり、暗記し難い電話番号に対して、その持ち主の名前を結びつけて登録しておけば、電話番号をなんら意識することなく発信、受信が可能、という訳です。

もし、「自分の 公開サーバー には名前なんて必要ない、IPアドレスだけでも構わない。」ということであれば、もちろんドメイン名は不要です。

しかしながら、IPアドレスとFQDNを結びつけるシステムは、ただ単純に「そのほうが解り易い」というだけでなく、運用上様々なメリットを生みます。ドメイン名なしで公開サーバーを運用するのは「ほとんど意味の無い行為」といってもいいでしょう。

ドメイン名の取得と効果的な運用は、公開サーバーを運用するには必修のテクニックといえますので、がんばって勉強しましょう。

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URLとFQDN

今ホームページを表示している Webブラウザ のアドレスバーをご覧ください。

ブラウザに特別な設定を行っていない場合は、

http://www.obenri.com/_network/domain.html

という URL が表示されているはずです。

左端の "http://" は、この コンテンツ が HTTP で サーバー から送られてきたものであることを示しています。

一番右端の "domain.html" は、現在表示されているページのファイル名、その左側の "_network" は、 "domain.html" ファイルが格納されている パス を示します。

そして真中の "www.obenri.com" が、このサーバーのインターネット上の所在地情報で、 FQDN と呼ばれるものです。その構造を以下に示します。

FQDNの構造の例
FQDNの構造の例

FQDNは通常、ユーザーが自由に設定できる ホスト名 と、JPNICに申請して取得する必要のある ドメイン名 をドット "." で区切って左から並べたものになります。

obenri.com :は、いうまでもなく私が自分で申請し、取得したドメイン名です。

つまり、上のFQDNでは、ホスト名が "www" で、ドメイン名が "obenri.com" ということになります。

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ホスト名とは空虚なもの?

ホスト名 は、 FQDN の中で最も低位の識別情報で、乱暴な言い方をすれば、ユーザーが自分で勝手につけていい名前です。

www :勝手に設定して構わないものなのに、なぜ、大抵のホームページは"www"をホスト名として使うのでしょうか。
"www"は"World Wide Web"の略で、公開されるホームページのホスト名として一般的に使われることが多く、習慣としてそうなっているだけです。別のホスト名でも一向に構いません。ただ、多くの人に見てもらいたいホームページを公開するのであれば、習慣としてわかりやすい"www"を使うほうが何かと便利なのでそうしているわけです。

例えば、運用する ホスト機 が、 Webサーバー ならば "www" 、 メールサーバー ならば "mail" 、 FTPサーバー ならば "ftp" という具合でしょうか。

すると例えば ドメイン名 が "obenri.com" の場合には、それぞれのFQDNは、

www.obenri.com

mail.obenri.com

ftp.obenri.com

ということになります。

この、 "www""mail""ftp" などのホスト名は、特に規則がある訳ではありません。とりあえず習慣でそうしているだけです。

ですから、例えばWebサーバー用を "homepage" としても構いませんし、極端に言うならFTPサーバー用を "mail" としてしまっても、単に「間違え易い名前」というだけでFTPサーバーの運用上は何の問題もありません。

さて、 WindowsOS や MacintoshOS の一般的な LAN は、

「すべてのホスト機には、 ユニーク なコンピュータ名がただ一つずつ付けられている。」

という構造になっていますが、 TCP/IP のネットワークでは、一つのIPアドレス、つまり一台のホスト機に対して複数のホスト名(正確にはFQDN)を割り当てることもできますし、逆に複数のIPアドレス、つまり複数のホスト機に対して一つのホスト名を割り当てることも可能です。

このホスト名の運用の自由度の高さと柔軟性こそが、TCP/IPの最大の特徴であり、これだけ世の中に普及した理由と考えて間違いないでしょう。

そしてその仕組みも、一見ややこしそうに思えますが、理解してしまえばあまり難しいものではありません。

ただ、「WindowsOSやMacintoshOSのネットワークのシステムこそコンピュータネットワークの基本」と思い込んでいる方にとっては、逆にその概念が邪魔になって、かえって難しく思えるかもしれません。

しかし、インターネット上で 公開サーバー の運用を目指すには、その仕組みを正しく理解し、自由自在に操るテクニックは必ず身に付けておく必要があると思います。

その詳しい仕組みと利用方法を知るには、 DNS に対する理解を深める必要がありますので、こちらも合わせて勉強してください DNSについての説明 。

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ドメイン名の構造

ドメイン名 は IPアドレス に代わってインターネット空間での所在地情報を担うものですから、当然 ユニーク なものでなければなりません。

そこでドメイン名はIPアドレスと同様に、 NIC(Network Information Center ) と、その下部組織によって、重複しないように管理されています。

ドメイン名は普通、 ホスト名 などと組み合わせた FQDN という形で利用しますが、ドメイン名自体がユニークな情報であるため、FQDNも必ずユニークなものになります。FQDNがインターネット上の識別情報として利用できるのは、そういう理由によるものです。

さて、日本では住所を書くとき、「○○県△△市××町□□番地」という具合に、行政区の大きさの順に左から表記します。しかし、 ドメイン名 はその全く逆で、 右側から大きな分類の順に記述されます。

obenri.com

というドメイン名の場合、右側の "com" の部分は、 TLD(Top Level Domain) といって、特殊な用途や団体、国、地域などの識別部分です。

obenri.com :は、いうまでもなく私が自分で申請し、取得したドメイン名です。

左側の "obenri" は任意の名称です。この名称は自分の好きなもので申請できますが、既に同じものが誰かに取得されていたら当然取得することはできません。もちろん、TLDが異なっていれば違うドメイン名になりますから取得は可能になります。

このTLDと任意の名称をドット "."で区切って右側から並べたものがドメイン名ということになります。

また、ドメイン名は、 FQDN を設定する際、更に細かく分ける必要があるときに、しばしば サブドメイン が使われます。その例を以下に示します。

サブドメインを含むFQDNの構造の例
サブドメインを含むFQDNの構造の例

サブドメインは必ずしも必要なものではありませんが、一つのドメインで複数の コンテンツ を運営したり、メールの利用者を幾つかのグループに分けて運用したり、という場合に有効な手段となります。

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TLDの分類

Generic TLD

インターネットがアメリカの軍事用ネットワークを起源としていることは良く知られていますが、Generic TLD(gTLD)は発祥地である米国の「権威のあるドメイン名」といっていいでしょう。

gTLDの ドメイン名 の一部は世界中の人々が自由に取得できるように開放されています。特に ".com" や ".net" は日本でも個人で取得が可能で、人気の高いドメイン名です。

以下に取得に特別な制限のない主なgTLDの一覧を示します。

gTLD 用途 現状
com 商業組織用 個人法人を問わず人気が高い
net ネットワーク組織用 通信関係のサイトによく利用
org 非営利組織用 商業目的ではない場合に利用
info なし 情報発信サイトなどに利用
name 個人用 個人的なサイトに利用
biz ビジネス用 comが取得できないときなど

取得に特別な制限のない主なgTLDの一覧

Country Code TLD

Country Code TLD(ccTLD)は、世界の国と地域に割り当てられたTLDで、二百数十種類あります。このTLDを持つドメイン名は、普通、対象となる地域の人や団体、企業のみ取得することができます。以下にいくつか例を示します。

.tvのヒミツ :tvをccTLDとする国「ツバル」は、人口約10,000人の、南太平洋に浮かぶ小さな島国です。
ツバルを始め、地球温暖化で海水面が上昇し、水没の危機に瀕している多くの国々では観光以外に大きな収入源がありません。国連でそのことを訴えようにも、国連加入のための費用を賄うことも難しいという実状の中で、ツバルは偶然にも割り当てられた".tv"が、テレビ局の"www.○○○.tv"として価値があることに注目し、これを市場開放して収入を得て無事国連加入を果たし、地球温暖化の危機を訴えることに成功しました。
ccTLD 国名 国名(英名)
jp 日本 Japan
kr 大韓民国(韓国) Korea
us アメリカ合衆国 United States of America
cn 中華人民共和国(中国) China
cc ココス諸島 Cocos (Keeling) Islands
tv ツバル Tuvalu

ccTLDの例

ccTLDは国や地域の団体によって管理されていますが、 "cc" や "tv" 、 "cn" 、 "us" のように市場開放され、世界中の人々が取得可能になっているものもあります(その国の事情によって取得の手続き、制限などが異なります。)。

日本のccTLD

日本のccTLDには、「汎用JPドメイン」、「属性型ドメイン」、「地域型ドメイン」があります。もちろん海外のドメイン名にも似たような制度はありますが、日本と同じという訳ではありません。

co.jpドメインを用いたFQDNの例
"co.jp"ドメインを用いたFQDNの例

日本のccTLDドメインの管理は、2002年4月より JPRS「(株)日本レジストリサービス」 が行っています。それ以前はJPNICが行っていましたので、雑誌やインターネット上ではまだJPNICが管理しているという記述がありますので注意してください。

以下は、 JPRS公式サイト からの引用によるccTLDの一覧です。

汎用JPドメイン名(登録数に制限はありません)
jp 日本国内に住所をもつ個人・団体・組織であれば誰でもいくつでも登録できます。また、日本語のドメイン名も登録できます。
属性型JPドメイン名(1つの組織で1つのドメイン名が登録できます)
co.jp 日本国内で登記を行っている会社が登録できます。
・株式会社、有限会社、合名会社、合資会社、相互会社など。
・信用金庫、信用組合、外国会社(日本で登記していること)。
or.jp 以下の法人組織が登録できます。
・財団法人、社団法人、医療法人、監査法人、宗教法人、特定非営利活動法人、特殊法人など。
・農業協同組合、生活協同組合など。
・国連等の公的な国際機関、国連NGOまたはその日本支部。
・外国政府の在日公館など。
ne.jp 日本国内のサービス提供者によるネットワークサービスが登録できます。
1サービスごとに1つのドメイン名を登録できます。(同一組織でもサービスごとに異なるNE.JPドメイン名を登録できます)。
ac.jp 高等教育機関、学術研究機関などが登録できます。
・大学、大学校、高等専門学校、大学共同利用機関などの学術研究機関。
・学校法人、職業訓練校、職業訓練法人。
ad.jp JPNIC会員となっている組織が登録できます。
ed.jp 初等中等教育機関および18歳未満を対象とした教育機関が登録できます。
・保育所、幼稚園、小学校、中学校、中等教育学校、高等学校。
・盲学校、聾学校、養護学校、専修学校。
・各種学校のうち、主に18歳未満を対象とするもの。
go.jp 日本の政府機関や各省庁所管の研究所、特殊法人、独立行政法人が登録できます。
政府機関については、日本政府を1つの組織と見なしてGO.JPドメイン名を割り当てているとの考え方から、政府内の組織単位の判断は行っていません。
gr.jp 個人や法人により構成される任意団体が登録できます。
・2名以上の日本在住の個人による任意団体。
・2つ以上の日本で登記された法人による任意団体。
lg.jp 地方公共団体と、それらの組織が行う行政サービスが登録できます。

地域型JPドメインは、例えば、 "city.setagaya.tokyo.jp" のように、地域名そのものがドメイン名の一部になるもので、地方公共団体・特別区およびその機関や他の属性型JPドメイン名の登録資格を満たす組織が取得することができるものです。もちろん、任意に取得することはできません。

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ドメイン名の取得方法

個人で ドメイン名 を取得する場合、普通は レジストラ と呼ばれる代行業者を利用します。

例えば検索エンジンから「ドメイン名取得、レジストラ」のようなキーワードで調べればいくつもヒットします。

価格は、TLDの種類やレジストラによってまちまちで、年間で数百円〜数千円程度が相場です。

ただ、安いから良い契約、という訳ではなく、例えばそのレジストラがレンタルサーバーのサービスを兼ねていて、

「我が社指定の Webサーバー で コンテンツ の運用を有料契約する場合に限って○○円」

などの条件がついている場合がありますので、契約内容をよく確認する必要があります。また、一年単位の契約より複数年で契約したほうが安上がりの場合もあります。

個人で 公開サーバー を運用する場合によく用いられるTLDは、 "com" 、 "net" 、 "jp" です。

ただし個人ではなく、会社や団体の場合は、信用を重視するならば co.jp 、 ne.jp などの属性型を取得しても良いでしょう。

ドメイン名は、既に同じものが誰かに取得されていなければ、TLD毎の取得に関する制限を除けば、原則として誰でも取得できます。

自分が取得したいドメイン名を、既に誰かが取得しているかどうかは、レジストラのホームページ上から簡単に調べることができます

左のバナーからレジストラ「お名前.com」のサイトに移動すると、取得したいドメイン名チェックを試してみることができます(そのまま取得することもできます)。

TLDが異なれば、ドメイン名の名称の部分(このコンテンツの "obenri" に相当する部分)が同じでも異なるドメイン名とみなされますから、例えば "obenri.com" が誰かに取得されてしまっていたとしても、 "obenri.jp" や "obenri.net などが未取得であれば、これらを取得するという選択肢もあります。

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ドメイン名の取得の申し込みは書類でも行うことができる場合がありますが、大抵はレジストラのホームページ上から直接行います。料金はクレジットカード決裁か銀行振込が一般的ですので、どちらか都合のよいほうを選択することになります。

ドメイン名は取得しただけでは意味がありません。ドメイン名を取得したら、そのドメイン名の「電話帳」というべき、公開された DNSサーバー に登録する必要があります。

DNSサーバーは自分で作成、設置することもできますが、 ダイナミックDNS という方法を利用すれば、運用に多少の制限があり、少しばかりのテクニックが必要ですが、自分でDNSサーバーを設置することなくドメイン名の運用が可能になります。

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