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C言語Tips集 - 円周率を計算する

C言語には円周率を計算する関数やマクロはありません.したがって,プログラマが自ら円周率を求める必要があります.(gcc などのコンパイラには円周率を扱う M_PI というマクロが定義されていますが,ANSI-C や C99 には定義されていないので,ここでは扱いません.)

円周率を求める有名な計算法としてはマチンの公式 (Machin's formula) がありますが,今回はアークタンジェントを利用して円周率を求める方法を紹介します.

アークタンジェント(逆正接)を使って円周率を求める

tan(pi/4) は 1 になります.

tan

したがって,この逆正接は当然以下のようになります.

arctan(1) = π/4

分母の 4 を移行すれば,円周率を求める式が導出できます.

arctan(1) * 4 = π

上記の式を C言語で実装すると以下のようになります.

atan(1.0) * 4.0;

C言語サンプルプログラム

以下に円周率を計算するサンプルプログラムを示します.

/* header files */
#include <stdio.h>
#include <stdlib.h>
#include <math.h>

/* functions */
double pi(void);

/* main */
int main(void) {
    /* 真値 */
    printf("真値 : %.16f\n", 
        3.14159265358979323846264338327950288);

    /* 計算値 */
    printf("計算値: %.16f\n", pi());
    return EXIT_SUCCESS;
}

/**
 * 円周率を求める
 * @return 円周率
 */
double pi(void) {
    return atan(1.0) * 4.0;
}

実行例

サンプルプログラムの実行結果は以下のようになります.

真値 : 3.1415926535897931
計算値: 3.1415926535897931

Cプログラマの必読書

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C実践プログラミング 第3版

C言語の実践的参考書.少々値段は張りますが初心者を脱しようとしている人は絶対に読むべきです.
文法だけでなく,コーディングスタイルやデバッグなど文字通り「実践的」なことが書かれているので非常にためになります. オライリーの本は,読みにくい本が多いのですが本書はとても読みやすくオススメです.


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