vsscanf

指定した文字列から可変長引数リストを用いてデータを取得します.

#include <stdio.h>
int vsscanf(
    const char * restrict s,
    const char * restrict format,
    va_list arg
);

vsscanf 関数は format が指す書式文字列と可変長引数リスト arg を用いて,引数 s で指定された文字列を取得します.

vsscanf の呼び出し前には va_start マクロで引数 arg を初期化しておく必要があります.また,vfscanf は va_end マクロを呼び出しません.したがってユーザーが手動で va_end を呼び出す必要があります.

vsscanf の動作は可変長引数 (variable arguments)を arg に置き換えた sscanf と同じです.

引数

  • s: 文字列
  • format: 書式文字列 (詳しくは scanf書式文字列を参照してください)
  • arg: 変換するパラメータのリスト (可変長引数リスト)

戻り値

  • 成功した場合: 代入された入力項目の個数
  • 失敗した場合: EOF

C言語サンプルプログラム

vsscanf 関数を使用して文字列から可変長引数リストを用いてデータを取得するサンプルプログラムを以下に示します.

/* header files */
#include <stdio.h>
#include <stdlib.h>
#include <stdarg.h>

/* structures */
typedef struct member_tag {
    char no[5];
    char name[256];
    int age;
} member;

/* functions */
int input(char *s, char *format, ...);

/* main */
int main(void) {
    int i;
    member list[3];
    char *s[] = {"0001 スヌーピー 1", 
        "0002 チャーリー・ブラウン 4", 
        "0003 ウッドストック 3"};

    for ( i = 0; i < 3; i++ ) {
        input(s[i], "%s %s %d", list[i].no, list[i].name, &list[i].age);

        printf("No: %s\n", list[i].no);
        printf("氏名: %s\n", list[i].name);
        printf("年齢: %d\n\n", list[i].age);
    }

    return EXIT_SUCCESS;
}

/**
 * @brief 文字列から入力を行う
 * @param[IN] s 文字列
 * @param[IN] format 書式文字列
 * @param[IN] ... 可変長引数
 * @return EXIT_SUCCESS
 */
int input(char *s, char *format, ...) {
    va_list arg;

    va_start(arg, format);
    vsscanf(s, format, arg);
    va_end(arg);

    return EXIT_SUCCESS;
}

実行例

サンプルプログラムの実行結果は以下のようになります.

No: 0001
氏名: スヌーピー
年齢: 1

No: 0002
氏名: チャーリー・ブラウン
年齢: 4

No: 0003
氏名: ウッドストック
年齢: 3

Cプログラマの必読書

たくさんあるC言語関連の書籍の中でも特に役に立った本です.よかったら参考にしてみてください.

C実践プログラミング 第3版

C言語の実践的参考書.少々値段は張りますが初心者を脱しようとしている人は絶対に読むべきです.
文法だけでなく,コーディングスタイルやデバッグなど文字通り「実践的」なことが書かれているので非常にためになります. オライリーの本は,読みにくい本が多いのですが本書はとても読みやすくオススメです.


C言語ポインタ完全制覇 (標準プログラマーズライブラリ)

ポインタの解説書としては最高の書籍です.
この1冊でポインタを完全に理解することができます.全くの初学者が読むには敷居が高いですが,入門書を読み終えた後に読むと非常に有益です.