このページでは自宅サーバーをLinuxサーバーとして構築するのに必要なメモリとグラフィックカードについて初心者/ビギナー向けに解説します。
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サーバー専用機について


サーバー機に搭載すべきメモリ容量は?

パソコンの ハードウェア 構成では、

「 メインメモリ は多ければ多いほうがいい」

というのが一般的な正しい常識です。もちろん、経済的なデメリットを除けば、ということになりますが。

サーバー機 を運用する場合の必要なメインメモリ容量は、 WindowsOS や MacintoshOS などで利用する クライアント機 の場合で必要なメインメモリ容量とは、考え方を変える必要があります。

ホスト機 のメインメモリは普通、そのホスト機で実行される アプリケーション によって消費され、更にそのアプリケーションにより作業されるデータによって消費されます。

そしてその消費量の合計が、実際に搭載されているメインメモリ容量に近づき、残り容量が足りなくなってきた状態がいわゆる メモリの容量不足 というわけです。

実は、クライアント機とサーバー機では、ホスト機がメモリ不足になる理由に違いがあります。

クライアント機の場合、そのホスト機を使用するのは、

実機の前のただ一人のユーザー

だけ、つまり、そのホスト機のメモリを使うのもそのユーザーだけです。ですからそのユーザーが、

「これ以上アプリケーションを立ち上げたら、メモリが足りなくなるかもしれないから気をつけよう。」

あるいは、

「少し動きが遅くなってきたから、もうメモリ不足かもしれない。いらない アプリケーション を閉じよう。」

などと判断して、メモリ不足に対処するのは非常に容易です。

ところがサーバー機の場合、 「実質的に」 そのホスト機を使い、メインメモリを消費するのは、

実機の前のユーザーではなく。外部からアクセスしてくる不特定多数のユーザー

です。

なぜなら、ホームページの コンテンツ の公開でも、電子メールの中継でも、何処かの クライアント が サーバー を利用する場合、サーバー機は接続を受ける毎にメインメモリを少しづつ消費してサービスを提供するためです。

つまりサーバー機のメインメモリの消費量は、

どのくらいの数のクライアントがアクセスするか。

一日24時間、ずーっとサーバー機を監視できる暇な方は別ですが。

で決定するわけですから、実機の前で直接作業をするクライアント機のように 「メモリ不足はその場で対処する」 というようなわけにはいきません。

サーバーアプリケーションの多くは外部からのアクセスを調整する機能を持っていますから、メインメモリの搭載量が不十分でも運用ができないということはありませんが、アクセス量を調整し制限するということは、「できるだけ多くの人に利用して欲しい」ということが目的の、

公開サーバーの醍醐味を捨てることに他なりません。

つまり、公開サーバーのメインメモリの搭載量は、

「自分はこういう使い方をするから、これだけあれば充分。」

のような基準を設けるのではなく、

「将来増やさなければならないかもしれないから、メインメモリの空きスロットを確保しておく。」

という計画が必要になるわけです。

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メインメモリ搭載量の一応の基準

WBEL や CentOS で運用する サーバー機 の場合の メインメモリ は、運用のスタート時点では最低でも 512 MB は確保しましょう。一応これだけ確保できていれば、 GUI の操作環境でも 動作させることは可能 です。

ただ、実際に 「活動的な」 サーバーを目指すのであれば 1GB は欲しいとろろで、将来的には最低 2GB 、理想的には 4GB までは増設できるように計画しておきましょう。

LinuxOS は、 WindowsOS や MacintoshOS など他のOSと同じように、メインメモリの スワップ機能 を持っていますから、実際に搭載している メインメモリの容量が少なくても、処理が遅くなるのと引き換えに、メモリオーバーフローによるシステムダウンを避けるような仕組みになっています。

ですから、最初はメインメモリ搭載量が少なくても、 ハードディスク の容量さえ充分に確保できていればとりあえずは運用できるというわけです。

ところが、「これでも動くからいいや」とばかりに少ないメインメモリで運用を続けるのはよくありません。

ホスト機 にとって、スワップ領域を利用することは、ハードディスクだけではなく CPU へかなりの負荷がかかります。つまりこういう状態のホスト機は外部からのアクセスに対する仕事以外に、 ホスト機の内部の処理 にも働かなければならず、大量の処理待ちが発生してエラーが発生しやすくなります。

そういう訳ですから、 メインメモリのスワップ機能は、 「予想外の負荷が起こったときの緊急避難的なもの」 と考えておくべきです。

ですから、例えば microATX規格 MicroATX規格の説明 の マザーボード のように、 メモリモジュール を取り付けるスロットが2つ程度しかない場合は注意が必要です。なぜなら、最初の予算をケチって512MBのメモリを一本取り付けてしまうと、残りの1スロットに容量あたりの価格の高い「高容量のメモリ」を追加しなければならなくなるかもしれないからです。

現在は、メモリモジュールの容量あたり価格でいうと、2GBが最も割安なので、スロットの数が少ない場合は、

「とりあえず2GBを一本、あとは様子をみて2GBを追加できるようにスロットを空けておく。」

というの計画を立てるべきでしょう。

そういう点を考えると、やはりメモリスロットの数は多いほうが融通が利きやすいので、マザーボードは ATX規格 ATX規格の説明 を選択しておくべきではないでしょうか。

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メインメモリの規格

メモリモジュール にはいくつかの規格があります。

また一つの規格のメモリモジュールの中でも、更に読み書き速度の違いで何段階かに分かれていますから、一見とてもややこしいく思えるかもしれません。

メモリの規格の変革時期になると、二種類の全く異なる規格のメモリを搭載できる 変り種 のマザーボードが出現することがあります。

ところが、実際にはあまり悩む必要はありません。なぜなら、 CPU と マザーボード を選定した段階で、使用できるメモリモジュールの規格は大抵一種類に決まってしまうからです。

更にいえば、マザーボード側の「搭載可能なメモリモジュールの読み書き速度の制限」と、メモリモジュール自身の読み書き速度は必ずしも一致しなければならない訳ではなく、 「どちらか速度の遅い側で動作する」 だけのことで、両者の速度が一致していなくともきちんと動作します。

そして メインメモリ の読み書き速度の違いは、 サーバー の動作速度そのものに大幅な影響を与えるものではありません 。

一般的なパソコンの場合でも、仮にメモリの読み書きが1.5倍に速くなったところで、パソコン全体の速度には大した違いは現れません。なぜなら、CPUの処理速度や ハードディスク の読み書き速度のほうがパソコン全体の動作速度に与える影響が圧倒的に大きいからです。ですから、メモリのスピードには「そこまで」こだわる必要はありません。

なぜかというと、サーバー アプリケーション は個々の クライアント からの要求に対して「ほんの少しずつ メモリ を使う」という動作が中心で、一度に大量のメモリの読み書きを必要とする クライアント アプリケーション に比べて、「メモリへの読み書き待ち」の時間が事実上無視できるからです。

以上のような理由から、ホスト機をサーバーとして利用する限りにおいては、メモリモジュールの選定には、パソコン関係の雑誌などで言われているほどには性能差に神経を使う必要はない、ということになります。

2000〜2001年頃に、次世代の標準規格として脚光を浴びた "RIMM" というタイプのメモリモジュールと、それに対応したマザーボードが一斉に出回りかけた時期がありました。が、結局はDDRに押されてあえ無く消滅しました。在庫一層品の中にはこれが混ざっている可能性もなくはないので、ご注意ください。

さて、2010年の時点で片落ち品のマザーボードを利用する場合 マザーボードの仕様について には、 DDR-SDRAM-DIMM という一世代の前の規格のメモリーモジュールか、その上位規格である DDR2-SDRAM-DIMM 、 DDR3-SDRAM-DIMM という現在最も多く出回っている規格のメモリーモジュールを利用することになると思います。

また例えばDDR3-SDRAM-DIMMには、PC3-10600、PC3-10600、PC3-12800の等のスピードの異なる規格があって、その実際の転送速度は理論値で順番に、8.5、10.7、12.8GB/秒となります。

この三つの規格は名前こそそっくりですが相互にハードウェア上の互換性はありませんから間違えないようにしてください。

ものの道理としては、当然高速なメモリのほうが値段も高そうに思われますが、実際の価格は需要と供給のバランスで決まります。

メモリの値段が速度の差の割にあまり変わらないのは、パソコン全体の速度を飛躍的に向上させるものではないからかな?。と思ったりします。CPUの場合は速度が1.5倍違えば、値段は倍以上違ったりしますから。

一般には、現行でもっともリーズナブルに入手できるマザーボードに対応した規格のメモリーモジュールが、容量あたりでもっとも安価に入手できます。

そして、最新のマザーボードに対応する高速なメモリモジュールと型落ちのマザーボードに対応する旧規格のメモリーモジュールが若干割高になる傾向にあります。

この現象は、

「できるだけ新しい規格を普及させて市場を活性化させたい。」

という業界の思惑と、

「品薄になったハードウェアは一気に価格が高騰する。」

という市場原理に基づくものですから、メモリモジュールの規格の主流が変化しても基本的にこの原則が変わることはないでしょう。

従ってひとつ古い規格である DDR-SDRAM-DIMM や DDR2-SDRAM-DIMM 仕様のサーバーを運用する場合は、メモリの価格が安いうちに必要なだけ増設をしておいたほうが良いかもしれません。

因みに、メモリはCPUのように大量の電力を消費する訳ではないので、ランニングコストは考える必要はありません。

俗に PC-133 、 PC-100 と呼ばれるタイプのメモリモジュールです。新品は高額ですが、中古で探せば意外に安く手に入れることができるかもしれません。

ところで、2002年頃よりも前に発売された、もう一世代古いマザーボードを利用する場合には更に一世代前の SDRAM-DIMM という規格を利用しなければならないことがあります。

この規格のメモリはすでに量産されていないため、新品で入手しようとするとかなり高額になりますから、できればそういったマザーボードは利用しないほうが良いでしょう。

さて、パソコン用のメモリモジュールの説明ならばここまでで良いのですが、サーバーを扱う場合にはもう一つ ECC 付きのメモリモジュールについても覚えておきましょう。

ECCとはコンピュータのメモリに付加される機能で、 「メモリに誤った値が記録されていることを検出し、正しい値に訂正する。」 というものです。

いくら OS の安定性が高くても ハードウェア に不具合があってはどうしようもないのはおわかりと思いますが、ハードウェアの中でも意外に不具合を起こしやすいのが、大量のデータの読み書きを必要とするメモリモジュールです。

例えば常に目の前で操作されるパソコンの場合は、メモリーエラーで停止してしまってもリセットスイッチで再起動すればなんとか収拾はできるものです。

しかしサーバーは常にその場で監視するわけにはいきませんから、リセットスイッチでしか対処できないような 「致命的なエラー」 を発生させるわけにはいかないという事情があります。

特に 公開サーバー の場合は一日24時間一年365日止まることなく運用されなければなりませんから、このような「即時に対処できない事態が発生しうる」ホスト環境は望ましいものではありません。

とはいえ、実際のところは粗悪なメモリモジュールを使わない限りメモリエラーというのは滅多に発生するものではありません。

しかしサーバー専用機の場合はそういったレアケースすら避けなければ商品になりませんからECCメモリが多く採用されているわけです。

というわけで一般的にはパソコンにこのECCメモリモジュールが搭載されることはまずありませんが、サーバー専用機の場合はかなり低価格なものから採用されているケースがあります。

さて、お使いの ホスト機 でECCメモリモジュールを使えるかどうかはマザーボードの仕様によります。

通常ECC非対応のマザーボードではECCメモリモジュールを使うことはできませんし、ECC対応のマザーボードで普通のメモリモジュールを利用することもできないと考えてください。

故障と勘違いして高価なECCメモリを捨ててしまったことがあります。情けない...。

通常のメモリモジュールとECCメモリモジュールは、コネクタの形状を含めて外観上の違いはありませんし、速度規格なども大体同じラインナップになっていますが、相互に互換性はありませんので注意してください。

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グラフィックカードは最低レベルでもOK

グラフィックカードは、 ホスト機 の操作内容をモニタ画面に表示するために必要なものです。

グラフィックカード :パソコンの画像関係の処理を専門に行うマイクロプロセッサを搭載し、パソコンのディスプレイ(画面)に内容を表示する拡張カードモジュール。動画や三次元グラフィックスを多用するような用途ならば、高性能なものを搭載しておかなくてはなりません。そういう使い方をしないパソコンの場合は、高性能なものを積んでも意味がありません。はっきりいって、「宝の持ち腐れ」になります。

クライアント機 の場合には、常に画面を見ながら使うわけですから、モニタ画面の品質やサイズ、そしてそのモニタ画面に表示信号を送るグラフィックカードの性能はとても重要なものです。

特に最近のパソコンは、3Dゲームやビデオ編集などが快適に行える環境を提供するために、グラフィックカードの性能向上は著しいものがあります。

高性能なグラフィックカードになると、そこそこの性能のホスト機が一台買えてしまうほど高価なものも市販されています。

もちろん高性能な分消費電力も多く、CPU並みの冷却ファンが搭載されているものも珍しくなくなってきました。

ところが、 サーバー機 にとっては、そういう高性能なグラフィックカードは 「無用の長物」 以外の何物でもありません。理由はいうまでもなく、 「稼動中のサーバー機は、ほとんど画面を見る機会がない。」 ためです。

もちろん、一番最初に WBEL や CentOS の インストール 作業を行うときにはモニタとグラフィックカードは必要ですし、その他にもサーバー機の ハードウェア に変更を行うときや、 BIOS からホスト機の設定を変更するときなどにも必要になります。

ところが、大まか設定が済んで、安定稼動に入ってしまえば、もう滅多にモニタ画面を見ることはないはずです。

ですから、グラフィックカードもモニタも、 「本当に最低限のもので充分」 です。

もっとも、まだ CUI だけでの作業に慣れないうちは、WBELやCentOSで構築したサーバー機を、直接 GUI 画面から操作したいところかもしれません。

しかしその場合でも、画像や映像を処理するわけではないので、グラフィックカードには本当に最低限の性能があれば充分といえます。

という訳で、WBELやCentOSで サーバー を構築する場合の、グラフィックカードの条件としては、

800×600と1024×768ピクセルの表示ができればOK

ということになります。つまり、初期の WindowsXP 時代の標準的なグラフィックカードでも充分、ということになります。

この程度の性能のグラフィックカードは、中古パーツ市場でも商品価値はゼロです。従って、ジャンク品を扱っているお店に行けば、数百円程度、場合によってはタダで入手できると思います。

どうしても中古品が手に入らない場合は仕方なく新品から安いものを探すことになりますが、奉仕品や処分品なら\2,000ぐらいから見つかると思います。

もちろん、手元に古いグラフィックカードが余っているような場合には、とりあえず使ってみましょう。最新の製品でなければ大抵は問題なく使えるはずです。

グラフィックカードの選定で注意しなければならないのは 消費電力 です。

最近のグラフィックカードはどれも性能が良くなって、その分全体的に消費電力も大きくなっています。例えば、数千円クラスの一番安い価格帯のものでも、20〜40ワットくらいは消費します。もちろん、モニタを接続しなければそこまでは消費しませんが、少なくとも10〜20ワット程度は消費すると思われます。それでも月に\150〜\300程度は電気代がかかる計算になります。

もしもグラフィックカードの基板に、冷却ファンや電源供給のための差込口がついていたり、冷却用の巨大なアルミフィン(羽)が取り付けてあるようならば、そのグラフィックカードは「消費電力大」の可能性が高いと思われます。

かといって、サーバー機を直接操作する度にホスト機を分解し、グラフィックカードを抜き差しするような使い方をすると マザーボード を痛め、寿命を縮めることになりかねませんから、電気代がかかるからといってこういう使い方をするのはナンセンスです。

こういう場合は面倒でも、「性能が低くて消費電力の小さいグラフィックカード」をがんばって探したほうが得策です。

一方、マザーボードがmicroATX規格 MicroATXの仕様について の場合に多い、 オンボード でグラフィック機能を持っているタイプの場合、普通はそのグラフィック機能をそのまま利用できます。こういうタイプの場合はグラフィック能力そのものが低いのが普通で、消費電力もかなり低めです。

また、オンボードグラフィックは、BIOSの設定でグラフィック機能そのものを無効にしておくこともできますから、別付けのカードを抜き差しする場合のようなリスクもありません。そういう意味ではオンボードグラフィック機能はサーバー向きなのかもしれません。

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