HTMLが生まれた背景とWebの歴史について述べます。Web制作に直接関係ないので読み飛ばしてもかまいません。しかしながら、本格派を目指すならポイントとなる項目があるはずです。
get」 やら 「archie」 やらとキーポードで入力する必要があったのです。WWW (World Wide Web) というシステムが作られました。Webでは、テキストを読むのも、イメージを見るのも、キーワード検索するのも、データをダウンロードするのも、Webプラウザひとつでできてしまいます。操作は視覚的で、呪文のようなコマンドを入力する必要もありません。SGML (Standard Generalized Markup Language) が注目されました。SGMLは、文書データを共有するための言語で、政府公文書の記述などに用いられていました。SGMLでは、文書データを普通のテキストデータとして扱います。テキストファイルであればどのようなコンピュータでも扱うことができるので、SGMLビューワーがなくても、OS に標準装備されたテキストエディタさえあれば読むことができたました。SGMLは言語的に難しく、誰もが簡単に使えるものではありませんでした。そこで、SGMLを簡素化して、ハイパーリンクなどWeb特有の機能を盛り込んだ HTML (Hyper Text Markup Language) が作成されました。HTMLは、どんなコンピュータでも扱うことができて、誰でも簡単に使うことができるという、Webの理念を満たす言語として採用されることになったのです。HTMLは、コンテクスト(文書の論理的な構造)を記述するための言語です。コンテクストとは、「見出し」や「段落」といったコンテンツの構造のことで、HTMLではタグを使ってこの構造を記述します。HTMLはテキストデータですから、どのようなコンピュータでも読むことは可能です。とはいえ、単なるテキスト情報を読むよりも、どうせなら見出しや段落は他と区別するなどして表示した方がわかりやすいに決まっています。HTMLタグであるというわけです。Mosaicの登場によって一変します。それはまだ1993年のことでした。(Mosaic=米NCSA(National Center of Supercomputing Applications) によって開発された、World Wide Webなどのインターネット上の情報ソースにアクセスするためのクライアントソフトウェアの名称。)HTMLは構造を記述するものであるため、見た目のコントロールは思うようにできません。つまり、HTMLは整形処理のための言語ではないということです。blockquote を使うといった、本来タグが示す構造的な意味を無視した使い方がされるようになっていきました。(ちなみに、blockquote は「引用」を意味するタグです)Netscapeというプラウザが登場しました。Netscapeは HTMLタグを独自に拡張することで Webページのビジュアル表現を向上させ、Webそのものの普及にも大きな役割を果たしました。HTMLタグは文書構造を記述するものではなく、Webページの見た目を直接コントロールするものであったため、リリース当初は批判も多くありました。しかし、改行なしで文字の大きさを指定できる font タグや、文字をページの中央揃えに表示でさる center タグなど、ページ制作者にとっては魅力的なものが多く、利用者の増加とともに事実上の標準となっていきました。Netscape社が Mosaicの技術者をゴッソリ引き抜いて Netscapeブラウザが開発されたという話がありますが、本当のところは ブラウザの歴史を呼んでください。Microsoft Internet Explorer 2.0 が登場します。Internet Explorerは、Netscapeが拡張したタグにも対応しており、ここから本格的なブラウザ戦争が始まります。シェア争いの過熱と共に、独自タグの拡張にも拍車がかかっていきました。Microsoft社は OSにバンドルしてまたたくまにブラウザのシェアを奪い、アメリカで訴訟問題にまで発展したことは記憶に新しいところです。当時、Microsoft社の OS (Windows95、98)が寡占状態だったことから自らの OSのカーネル(核)にブラウザを影響させ、Internet Explorerを削除すると OSが不安定になったりしていました。Windows2000、及び XP では、新しいサービスパックをインストールすると、Internet Explorerを削除できることができるようになりました。裁判の和解案を実行したと思われます。Linuxが台頭し、日本政府もオープン・プラットフォームを採用する動きが出ています。健全なソフトウェアの発展を考えると、歓迎すべき事象と考えることができます。