ユーザ別の領域を作成する

Sambaの持っている便利な機能の1つとして、WindowsクライアントからSambaの動作しているサーバに存在するユーザのホーム・ディレクトリを利用できる機能がある。この機能を利用すれば、どのWindowsクライアントからでもSambaサーバ上の自分のホーム・ディレクトリを利用できる。

1.ユーザの考え方

基本的な考え方として、Windowsクライアントのユーザ名とLinux上のユーザ名は同じにしなければならない。よって、Windowsクライアントでログインするユーザは全てLinuxサーバ上にも作成しなければならない。

Windowsクライアントにranceユーザでログイン
Sambaサーバ上のranceユーザのホーム・ディレクトリが利用できる。
Windowsクライアントにrinaユーザでログイン
Sambaサーバ上のrinaユーザのホーム・ディレクトリが利用できる。

このとき、WindowsクライアントのユーザもLinux上のユーザも同じパスワードを設定しておくと、利用するたびにパスワードを入力する必要がない。

Sambaのパスワードは、Linuxユーザのパスワードとは別に管理される。そのため、ユーザ作成手順は次のようになる。

  1. Windowsクライアントでログインするユーザ、パスワードを調べる。(Windowsクライアント起動時に入力するユーザ名とパスワード)
  2. SambaがインストールされているLinuxサーバ上にWindowsクライアントと同一のユーザを作成する。
  3. Samba用のパスワードを設定する

2.前準備

ユーザ別のホーム・ディレクトリを利用するには、Sambaサーバの設定を次のように変える必要がある。

セキュリティ(security)
USER」になっていることを確認。
パスワードを暗号化(encrypt passwords)
WindowsXPなどでは、暗号化されたパスワードでしか認証できないため、ここをYesに設定。

修正後、設定を保存してからSambaサーバを再起動する。

3.利用ユーザの作成

Sambaサーバを利用するユーザを作成する。例えばWindowsクライアント起動時にログインするユーザ名を「rance」、パスワードを「kingdom」とする。

3-1 Linuxサーバ上にユーザを作成

Windowsクライアントと同じユーザをLinuxサーバ上に作成する。rootユーザで接続し、useraddコマンドでユーザを作成する。

# useradd rance ←Linux用のユーザを作成
# passwd rance
New password: ******* ←パスワードを入力
Retype password: ******* ←再度パスワードを入力

ホームディレクトリ「/home/rance」が作成される。

3-2 Sambaパスワードの設定

Linuxサーバ上にユーザを作成したら、Samba用のパスワードを設定する。

# smbpassed -a rance ←SambaにLinuxユーザを追加
New SMB password: ****** ←パスワードを入力(Linuxユーザのバスワードと同じものを入力する)
Retype new SMB password: ******

Sambaに登録済みのユーザで、パスワードを変更しない場合は「-a」オプションをつけずに実行する。

3.動作確認

ユーザを登録したら、Windowsクライアントからホーム・ディレクトリが利用できるか確認する。WindowsクライアントからSambaサーバのアイコンをダブルクリックし、ユーザ名の付いたフォルダが表示されれば成功。

なお、WindowsクライアントをSambaサーバに存在しないユーザで起動した場合、ユーザ認証を求められる。ここで、Sambaサーバに登録済みのユーザ名、パスワードを入れれば利用できる。

現れたフォルダが、ユーザranceのホーム・ディレクトリであり、Linux上では/home/ranceである。このフォルダは基本的に他のユーザからは見ることができないため、ユーザの個人的な領域として利用できる。

4.WindowsからSambaユーザのパスワードを変更する

Sambaをログオンサーバとして使い、Sambaの作ったNTドメインにログインしたWindowsからは、コントロールパネルの[パスワード]からパスワードを変更することができる。


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